「保育士の離職率はどれくらいの割合なの?」
「なぜ保育士は離職率が高い?」
「保育士が離職しないためにやっておきたい対策はある?」
本記事では、保育士の離職率を解説しています。
- 保育士の離職率について
- 離職率が高い職場の特徴
- 保育士として長く働く方法
保育士の離職率は高いの?
保育士の離職率について解説します。
これから保育士を目指そうと考えているなら、次のデータ等を参考にしてみてください。
保育士の3年以内の離職率
離職率の高い保育士では、入職してから3年以内に約50%もの人が離職するとされています。
新卒保育士の場合、入職してから1年以内に離職する人はおよそ25%と比較的離職率は高いです。
3年以内に離職する保育士は全体の約半分を占めているため、保育士は離職率が高い職業であることがわかります。
厚生労働省による2021年保育士の離職率に関するデータ
厚生労働省の統計データ「保育士の現状と主な取組」(※1)によると、保育士の離職率は9.3%とされています。
なかでも私立保育園の保育士における離職率は10.7%と、公立保育園よりも高い結果が出ています。
(※1)保育士の現状と主な取組
保育士の離職率が高い理由
保育士の離職率についてデータを元に解説しました。
ではなぜ保育士の離職率が高いのかを解説していきます。
給与が割に合っていない
保育士は基本的に残業が多いため、必然的に長時間労働を強いられることになります。
しかし長時間労働の末に受け取る給与は、平均して月に27万円程度です。(※1)
長時間働いても受け取る給与が割に合わないと、精神的にも大きな負担となります。
残業が多い割に給与が低い保育士の実態が、離職率を高めてしまう原因です。
仕事への責任が重すぎる
長時間労働を強いられることが多い保育士は、子どもの命を預かる責任重大な仕事です。
子どもと過ごす時間に楽しさを感じたとしても、万が一のことがないよう細心の注意を払わなければいけません。
子どもを預かる責任の重さが精神的面に大きな負担を与えることで、保育士を辞めてしまうことが多いです。
仕事への責任の重さは、離職率を高めることに大きく影響します。
体力仕事がついていけない
保育士は、子どもと一緒に遊ぶだけでなく行事やイベントなどでかなり体力を使います。
保育士のなかには、体力仕事に苦手意識を持っている人もいるでしょう。
実際に、体力仕事が多いことから保育士を辞めてしまう人も多いです。
体力仕事についていけないことも、保育士の離職率が高い理由に大きく影響しています。
人間関係がうまくいかない
保育士は、職場内でのチームワークを必要とする仕事です。
そのため、先輩や同僚とコミュニケーションを取り合って業務をしなければいけません。
しかし保育士における悩みのなかで非常に多いのは、人間関係がうまくいかないことです。
女性同士の職場がほとんどであることから、先輩や同僚とうまくやっていけない保育士もいます。
どの職場でも当てはまりますが、特に保育士は人間関係がうまくいかないことが理由で離職することが多いです。
残業が多すぎる
保育士になると、子どもと過ごす時間だけでなく事務関係の業務や制作物の作成などの時間も必要です。
そのため、仕事を持ち帰らなければいけなかったり園に残って仕事を終わらせなければいけないことも多いです。
たまにある残業ならまだしも、保育士は比較的残業が多い傾向にあります。
残業が多いという理由から、保育士を離職する人が多いのでしょう。
保育士の離職率が高い職場について
一般的に保育士の離職率は高いと言われています。
そのなかでも、離職率が高い保育園や低い保育園があります。
せっかく保育士になったからには長く保育士として働きたいですよね。
離職率の高い園を避けるために、離職率の高い保育園の特徴を紹介します。
自分が働いている園が特徴に当てはまる場合は、職場を変える検討をしてみてはいかがでしょうか。
保育士の離職率が高い職場の特徴
保育士の配置人数が少ない
人間関係がギクシャクする原因に、保育士不足が挙げられます。
保育士が不足していれば「自分の負担が多い」「うまく連携が取れない」とイライラしてしまいます。
同僚に当たってしまうこともあるでしょう。
保育士が不足している保育園は、人間関係の悪化から、離職率が高くなる傾向にあります。
給与水準が低い・有給取得率が低い
給料水準が他の保育園と比べて低い場合、離職に繋がりやすいです。
仕事量が多いにも関わらず、給料が低いとモチベーションも上がらず離職してしまいます。
また、有給取得率が低い保育園は離職率が高い傾向にあります。
好きなタイミングで休みが取れないことが多いとストレスになってしまい、それが離職理由になってしまいます。
保育園行事の量が多い
保育園行事の量は、業務量の多さに直結します。
保育士の負担を軽減するために行事を簡素化している保育園も少なくありません。
保育園行事の量が多くなることで、業務量が多くなり、必然的に残業が増えることで離職に繋がります。
保育士として長く働き続ける方法
せっかく保育士の免許をとり、経験を積んできたのであれば、保育士として長く働きたいですよね。
保育士として長く働く秘訣は、自分にあった保育園で働くことです。
ここでは、保育士として長く働き続ける方法を紹介します。
職場環境を変えてみる
今の職場にあっていない場合は、職場環境を変えてみるのはいかがでしょうか。
保育士免許を持っていれば全国の保育園で働くことができます。
保育園の規模によっても職場の雰囲気や仕事内容が異なります。
自分の希望にあった保育園が必ずあるので、まずはどのような保育園があるかを見るところから始めましょう。
公務員試験を受ける
職場環境を変えてみるという選択肢に近いのですが、公務員試験を受けて、公立保育士になるという方法があります。
公立保育士になることで、公立の保育園で働くことができます。
公立保育士になるためには、以下の条件が揃っていることが必要です。
「保育士資格を持っている」もしくは「次年度の4月までに保育士資格取得見込みである」必要があります。
その上で、各自治体が実施する採用試験を受け、合格する必要があります。
自治体にもよりますが、筆記試験と面接で合否を判断されるところが多いです。
保育士の離職率が高いことに関するよくある質問
保育士の離職率が高い理由は?
保育士の離職率が高い理由は複数あります。
責任のある仕事であるが故に、ストレスが溜まってしまう職場であり、人間関係もギクシャクしてしまいがちです。
そのような環境のなかで、職場の雰囲気が悪くなり、離職してしまう人が多いです。
また、園によっては人が足りずに、仕事量が多くなり残業が増えることがネガティブにとらえられてしまいます。
保育士の離職率が高い職場はどのような特徴があるの?
保育士の配置人数が少ない保育園は離職率が高いです。
また、給与水準が低い、有給取得率が低い保育園は離職率が高い傾向にあります。
保育士の離職率が低い保育園に移動することは可能?
保育士の離職率が低い保育園に転職することが可能です。
転職サイトを利用することで、希望する園の雰囲気を知ることができます。
転職する前に、園の雰囲気や条件を知っておくことは、転職後の安心感にも繋がりますね。
保育士転職のおすすめ事業者3選
保育士で転職を考えている人向けに、転職のサポートを行ってくれるおすすめ事業者を3つ紹介します。
積極的にサポートしてくれる、保育士ONE・キララサポート保育・保育士エイドを比較していきましょう。
保育士ONE
保育士ONEでは、求職者の希望に合わせた求人紹介を多く掲載しています。
また、転職成功のためのエージェントサービスも豊富に提供しています。
提供しているサービスは以下の6つです。
- キャリアカウンセリング
- 求人票だけでは分からない内部情報の提供
- 履歴書や職務経歴書などの応募書類の添削
- 面接対策のアドバイス
- 面接試験の日程調整
- 給料や休日などの雇用条件の交渉代行
保育士ONEに登録すると非公開求人を閲覧できたり、コンサルタントと相談できるようになります。
コンサルタントが実績や経験をヒアリングし、希望条件に合う求人を紹介してくれます。
また、採用確率を上げるために、職務経歴書や履歴書の添削をしたり、面接の対策をしてくれるのが魅力の一つです。
コンサルタントが雇用条件の交渉をしてくれるため、自分では難易度が高い給料面での交渉も可能です。
給料や休日などの雇用条件についても交渉してくれるため、入社後も安心して仕事が始められます。
保育士ONEのサービスはすべて無料で使えます。
保育士ONEを通して就職が決まった場合でも、求職者の負担は一切ありません。
保育士転職をしたい人は、まずは保育士ONEに登録しましょう。
キララサポート保育
キララサポート保育を運営している会社は、保育・介護・看護業界に特化した人材紹介・人材派遣を行っています。
事業の一つである、キララサポート保育は、保育士向けの転職サービスです。
コンサルタントが定期的に施設訪問を行なっているため、職場の生の情報を常に把握していることが特徴です。
全国で保育園を運営してきたノウハウを活かした転職サポートしてくれます。
入職前後のサポートも手厚く、面接対策、書類の添削といった選考対策を行なってくれます。
給与などの条件交渉や入職後のフォローも充実しており、初めて転職する人でも安心して転職活動を始められます。
保育士エイド
保育士エイドは、保育士関連のサービスを幅広く手掛ける「株式会社サクシード」が運営する転職サイトです。
保育士の中でもパワハラや人間関係に悩んだ保育士をターゲットとしています。
コンサルタントにはお悩み相談に強い女性スタッフが在籍しているのが特徴です。
コンサルタントとの面談をもとに人間関係や離職率が低い案件をピックアップしてくれるます。
他社にはない独特なサービスを提供しているので、人間関係で失敗したくない人にはおすすめです。
まとめ
本記事では、保育士の離職率について解説しました。
保育士の離職率が高い理由を解説しましたが、結局は働いている園に自分があっているかが重要です。
少しでも働いている保育園にあっていないと感じているのであれば、違う保育園に移ることをお勧めします。
転職エージェントを使うことで、転職前に保育園の雰囲気や労働条件を知ることができます。
転職エージェントを上手に利用して、理想の保育園で長く保育士を続けるようにするのが良いでしょう。
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